朝ノオト

空想に遊ぶ

毎日の詩

「金木犀」

黄色い服を着て! 実態のない果実です、喜びの形をしています 鮮やかに肌を撫ぜる気配が街にいる 景色はゆっくりと黄色い光を吸い込んで 汗ばむ記憶を隠した 今朝は涼しいですね、今朝は涼しいですね

「being行」

松、松、松 23時のいまこの場所で わたしはタバコとサングラスが欲しい 腰掛けても意味のない光が多い 得体の知れないにおいが多い コンクリートが光っている幾何学形 あきらかに広くて硬い地面の上でわたしの体が小さい 月が眩しくて、街頭はさらに また不…

「あっちこっちスイッチ」

それを押すと何処かへ飛ぶ あなたの知らないどこか あなたを知っている人の知らない地面の上 あっちこっちスイッチに人だかり ここは窮屈だけれどもうすぐきっと ここではないどこかへ、まだ見ぬところ またひとり飛んでゆく

「犬どろぼう」

かわいいものを丸ごと全部わたしのものにはできませんか? そこをなんとか、どろぼうだってやりますから 幾星霜に丸くなった毛玉はそれぞれの主人を見つめて深く愛している こんなにかわいいものを丸ごと、どろぼうすることは、ついにできないことをよく知っ…

「バナナ」

困っちゃうな、マイバナナ 食べ頃がわからないまま、少し手遅れになる 1日2本はきついよ、2本目はイマイチ 困っちゃうな、マイバナナ でも便利すぎるから、いつもそばにある めっちゃトロピカル、出来すぎた果実 Oh バナナ、Ah バナナ もう夢中でこんな時間 …

「血」

流血はポップでない こちらはまだガチでないのにちょっと体を裂けば馬鹿正直に赤い血が流れる 嘘みたいに強い色がすべてを汚す いつになっても血を流す想定などない 地面であれば転びたくない 刃物であれば躱したい 殴打であればいなしたい 袋であれば破れた…

「ベッド」

太陽がどうした 一息、12時間の睡眠でどこにゆく ここは海、軽い砂浜に 外は暗いが、肉体の問題、内在する繊維は心 毎日が染みしみ、どこに何が マングローブに巣、砂浜にゴミ、足の裏は感じている 軽快に動く道具、チョキチョキと紙を切るように空を剥けた…

「ミミ・バンド」

やってくる、やってくる、ミミ・バンドがやってくる 止めない体の動き、頭を振ってかき混ぜる イカした祭りはこうするんだ ぼくら裸で発光してる 終わらない悪夢のようでもあるね やってくる、やってくる、ミミ・バンドがやってくる 坊ちゃん、嬢ちゃん、お…

「ドリップ」

スパイス、スピリチュアル、スーサイド 混交して放つ芳香、粉どうこうして、chill…速攻わかる、音色とか希望 期待値、スピり治癒ある、泥酔、 夢みたい、脳に味蕾、興味ない、文字とか 平静にてtasty、まだ、nasty、足りない 濃い水を満たす、any fruits、そ…

「OEDO」

ヘイちょっとそこの若いお方、陽気な歌を聞きなよベイベー おれはイカしたお江戸ボーイ、ギラつく太陽 連れ立って東からくる、そう東から ここらじゃいちばんデカい襟なびかせて 細かいことはどこ吹く風、舐めりゃ都会の味がする 悲しいこともあったさ、そり…

「movement」

白くながい槍で空を突き続ける 空が青いときだけくりかえす 出来るだけ体を伸ばして、届くところまで 槍は先端にかけてしなるし、それでなくても重い 装飾も何もない槍は滑らかな棒という格好で、手が滑る それでも構わず運動を続ける、これは少し気持ちが良…

「in sunny」

昼の色が黄色くなって かなりよい季節がやってきた 明るいうちからズボンを履いて 木のあるところに向かう 日差しは眩しくて目が開けていられないが 木漏れ日の時になると いつもの曲を思い出して口ずさむ 背筋が開いてゆく 気持ち良さがわかってゆく まだい…

「ふたり」

休日の問い、もう朝は過ぎてる ねえ、わたしの足の裏 乾いているか、湿っているかご存知? ペタペタ歩くわたしの知らない乾きでも、触わってみればわかるから 足の裏を触り合ったりする 指、湿った肌からカサついた踵を撫ぜてゆく 目的のない、曇った道を歩…

「さんかくけい」

シンプルな線は清潔です 白と黒は寡黙ですてき 無駄がないことは正しいことなので 全てさんかくけいに 美しいことの規則 原理を剥き出しにして、包まないで それわわからないし、余計だから さんかくけいが乱れるとよくないから 触れるものぜんぶを 観葉植物…

「るる」

融ける時計 猿が果実を振り回す 水牛は流れの中に夢を見て 日陰がいつしか乾いていた 喉の奥に咳の気配を抱えたまま 正体不明、知らぬ時間へ 古くなった食べ物を食べること 不健全な解離を飲み込んでは償うように 食む、食む、食む 眠りながら、目覚めながら…

「友達」

(あなたの命に対して僕に言えることがないです。) (あなたが暮らし、稼ぎ、眠り、そして苦しむことに疲れてしまったのだから、幸せの気配さえ途方もない先に感じているのだから、継続をお願いすることは残酷です。) (ある程度の面倒を僕が取り払ったとして、…

「窓」

自我目覚めたとしたら ここは窓 あなたは好きですか窓 いろいろな窓 小さな窓、大きな窓 横長い窓 まだ明るい街が いつもくる鳥が 劇的な夕焼けが あるいは疲れて曖昧な風景が ここから見えます 自我はどうですか 好きですか

「Analogical_Nou_miso」

おまえは女A = 女_Twitterでよく見かけるような_目の下の腫れた_黒髪で色の白い_かわいい女 →発する言葉が{後ろめたくとも/くだらなくとも/切実でも}、限りある美しさの香りで劇的に光っている おまえは女B = 女_Twitterでよく見かけるような_目の下の腫れた…

「海綿体」

わたしたちはお酒などでふわふわします 心を言葉で満たしていれば安心です ここで笑えばスッキリします ゆっくりと息をしているのもいいです でも、もっと走り回ったりした方が血は巡る わたしが走る、あなたも走る、なんと大人の体で、同じような速度で! …

「ハードな幽霊」

おれは幽霊、そう、おばけ 足が無いからなんか浮いてる 妙な三角、デコ、巻いて 力抜いてもなんか浮いてる それらしい高さで座ってみたり、寝てみたり するけど、やっぱ浮いてる それらしい高さで泳いでみたり、浮かんでみたり 水面、やっぱ浮いてる それら…

「日曜日」

家を出るともうパン屋が閉まっていたが、いつ開いてるかわからない和菓子屋でおはぎを買えた。 まだ、ちょうどいい種を見つけれずにいるから、庭のプランターは空のままで雨が降ったり止んだりしている。 たまに行くスーパーで、欲しかったトルティーヤと調…

「回転扉の数首」

日陰から冷たく丸い石集め 死に損ないの夏を越したい 思い出と交わせるものがありません 画面に映る私の笑顔 遡り気配の消えた通信に 冷たくなつた黒い板くれ そう君は時計をつけない緑のお酒 飲んだ夜はわざとでしたか 落ち着かず時はそらで計れないので 壁…

「ちょうどカレーのことだけ知らない人」

そんな人がいた さっきジャガイモを見てたいそう珍しがっていた インドという国も知らなかったそうなので、暖かく陽気な国と紹介した それはきっと良いことなんでしょねと笑っていた ライスでなくてナンで食べる場合もあると伝えると、白米もはじめて見たと…

「voice record #1」

いつだったか、昨日の夜か仕事の合間、 詩の朗読、を聞いた 洒落た映像の中に俳優がいて ゆっくりと、かなり気取った息遣いで、大袈裟な言葉を声にしてゆく これは芸術、という顔をしていたし、そうだと思った 無粋なもんでこっぱずかしく 穏やかな気持ちで…

「ソフトな生き物」

あらゆるこわばりがダセエと 力抜いたらタコになった やわらかいタコになった ぬるりとローファイ これはクール、タコだから いさかいない、恨みない、嫉妬ない 力抜けてるから、タコ こっちみてほら、 LOVE、お仲間? おれがノックして 這入る、2時のVase …

「レモンソーダ」

みずたま、たまたま、恋の味 通りすがった人がすてきよ この窓の外、景色が弾んで おや何も支えていない柱がかわいい ひだひだ、開けた、花が好き 経産婦と大理石がすてきよ 私とあなた、だけで足りてる ねえ、どこまで裏返らないで綺麗なの ハイカラ、カラ…

「八つ当たり」

水泡、聞ゆ 花咲く震え、あさき夢 底で、底で、息留めて かたや無粋な人の暇 鉄に似て、鐘 意味意味意味が鳴つている 無遠慮な拍子、やかましく 楽しき打つ手、かんかんかん 知りたる音とて新しく きけやきけやとふれ回る (何が面白いんですの? 何が面白い…

「まる飲みの詩」

雨上がりはつるり 新品の空気を吸って、はく 吐く息、まだ見えない暑い夜 明けない季節にひとり摂食 サクサクと冷え乾いたパンはいつのまに メリケンサック、コサックはマシマシ ヨード卵、卵、ヨード卵 殻を割って、雨上がりと、つるり 喉越しは、その喉越…

「双頭のからだ」

果てない、果てない 足りないからだにふたつの心 二枚貝よりも悲劇的な双頭のいのち わたしはわたししか、どうにかできないのに わたしだけでは、どうににもならない 果てない、果てない 足りないからだにひとつの心 冗談みたいに形ある双頭のからだ わたし…

「ペパーミントキャンディ」

食べたことのないその響きは爽やか 口には合わない気がするが そのことはペパーミントキャンディの素晴らしさを損なわない 晴れやかなまま、すり抜ける原因と結果 冷たいままで涼しくて Tボーンステーキは大きい肉だ ブルーハワイがどこか知らないままわかっ…