朝ノオト

だいたい毎朝、あるいはたまに、朝、詩みたいなのを書いて吐き出します。

夜はパソコンの明かりとスピーカの音、ひっそりと

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なにが朝ノオトだって感じの投稿時間だけれど仕方ない。

書くようなこともなくても書きたい欲求だけはある夜だから、こんなありがちな夜だからいつもの如く薄暗いこの部屋でのことが今日のすべて。

寝られない夜の出来事というのはたいてい代わり映えのしないもので、あるのはパソコンの薄明かりとスピーカーから小さく流れる音楽だけ。繰り返し繰り返し同じ夜にやってくるみたいに進展がない夜で、時計と音楽だけが時間に沿って流れていく仲間はずれの一人遊びです。

だから僕は僕の夜に流れる音楽のことを書こう。

 夜だから聞きたい音楽が変わるなんてことは案外あまりなくて、それは壮大な風景を前にしてスケールのおっきな音楽が聴きたくなるみたいな原因と結果になるような要因が何にもない夜にはやはりないからで、いつも電車の中で耳をふさぐみたいに聴いている音楽をこそ夜には聴きたくて、もっと元をたどれば人工透析みたいに自分の中の持続する思考や感情をそれなりの濃度で循環させてくれるような音楽を繰り返しくりかえす。

 

八十八ヶ所巡礼はノイジーで意味不明でやたらぐちゃぐちゃと音をかき鳴らすバンドで、確信犯的なナンセンス集団。ハチャメチャなギターがベースがドラムが鳴っているのに乗った悪趣味なMVで繰り広げられる運動はよくわからなくて心地よくないけれど、そんな雰囲気全体が僕が住むこの街みたいで、妙なフィット感だけある。大好きじゃないけれどたしかに自分の浸透圧はこんなもんなんだなと耳障りな音の中でいつも思う。

 

最近たまたま聴いた曲、デッカチャンがやたらと旨そうに水をガブガブやる姿がやけに気持ちの良いのを見ていたら、この「ニガミ17歳」という人たちにやや病みつきになってしまった。パラノイアのように同じフレーズを歌い続けるけれど、それでいてメロディはとっつきがいい、キャッチー。顔チワワ体ブルドックみたいな不釣り合いが僕は大好きなんだけれどまさに、そんなポップさを感じた。そんなもんを感じてしまったもんで好きになった。あとキーボードの子が可愛い。

 

ゆらゆら帝国はいわずとしれて素晴らしい。世代が違う僕が聴いてもこりゃかっこいいとわかるものがむき出しである。好きな曲はいろいろあるけれど、夜行性の〜が総合的に一番クールだと思う。客観的な日本のクールさのまとまりとしてでなくて日本的なものの主体として鳴らしているように聞こえる。とにかく本物っぽく聞こえる。三味線とか、踊りとかまさにそれらしいものでも構成してるのに現在進行形の輝きがある。かっこいいな、敵わねえ。比べる必要なんてないのだけれど、サカナクションの夜の踊り子も童謡のような雰囲気を持っていて同種のかっこよさを響かせていて、その曲もやはりすごいのだけれど、それでも、ゆらゆら帝国はすんげえなと思わされる。

 

女性のウィスパーボイスが流れていたらそれでいいんじゃないかと思うほど、僕の趣味はそっち方面にストライクゾーンが広いのだけれど、この曲はそれを差し引いても面白い。断片の繰り返しが脳みそを緩めていくから浮遊感が気持ちいい。女の子のポエトリーリーディングまで聞こえてくるもんだから脳みそはとうとう蕩ける。

相対性理論だってもちろん好き。でもこの曲も好き。 

 

僕のこんな趣味をspotifyはよくわかってくれているので、こんなどストライクな曲にだって巡り会える。なんてハッピーでゆらゆらした調子でいける曲なんだといつも思う。内情はどうであれ皮膚くらいの深度ではこんな幸福な人生を、仮面みたいに取り繕って生きれたらそれは最高に健やかでクールな戦いで芸術だと思う。つまりこのFrascoという人たちはかっこいいアーティストでよく響かせてくれる。

 

馴染みのある夜だけれど、無事に今日は眠たくなってきたのでここでおしまい。

おやすみなさい。