朝ノオト

空想に遊ぶ

2/12 日記

聞こえない瓶の中ではビルがかき混ぜられている
褐色の液体はゆらゆらしておじさんは先端を掴んで回すのをやめないし、にやけているように見える
遠い空のこと
道の端っこと犬の足の裏のことを思った
プニプニは不吉なこともありすぎて一様には喜べないことを悲しく思うこともあるけれど、浴室で毎日踏むから保てている
お腹が鳴る音が緑色で、中身のないピーナッツみたいだ
寒い部屋には車の音が響くので、食洗機を触る手の冷たさが執拗に頭に浮かんで眠れない
頭の中で揺れる茶色い液体
頭蓋骨を突き抜けて蒸発するのは電球のせい
眩しきて目が開けられないうちに逃げて行く想像が現実を逃してしまう
いたいいたいあたまはいたい
気がする
壁の向こうから酸素が薄い
凝縮して行く
ここでないどこかに夜が
それでも加湿器があれば安心、眠りましょうおやすみなさい
うるさいうるさいピーピーうるさいなあ
こみ上げるゲップまで奪われて行くみたいに暴走族がかき消して行く
背中を撫でる爪
冷たさにため息をつけたら幸せ
出来るだけ近くで見つめたい
浮かべた水玉が、くすまないうちに河川敷を飛んでいけばいいのにと思っても、寒いのが苦手だからいけないね
もこもこが足りない
赤いポールと青い柱があって
緑の気配はあるのに黄色いのが見当たらない
遠すぎる景色の中では響かないし香らない
おでこを引っ付けて、犬の毛並みの暖かさが欲しい
力学が変わってしまうようだから
忘れる前に、目一杯の黄色走ってちょうだい
うちまで溢れてきていてちょうだい

硬い四角がぶつかるのは胸が苦しいので冷たい風は避けてカーブする

靴下がずれてるみたいなのはこのさい気にせずに電柱の上を跳ねたりして

月はなんだかわからない、というかまだしゃれた例えが見つかっていないのに浮いている

遠い速度

あの丸に落ちて行くのが自然だ

このスニーカーを履いていなければそうなっていたに違いない

あの表面に触れるのは足の裏だけで、ちょうど絨毯の喜びのために似ている

後ろが前になったりしているうちに転がって嬉しくなっている無重力のことはよく知らないままなので好きとは言えません

喜びに名前をつける偉いおじさんが不足しているので、今日も足元だけお布団が温いのです