朝ノオト

空想に遊ぶ

「呼吸」


夏草のびっしり生える日差しのそばの

わざわざひとりの部屋で出会う

 


笑顔でもなくとも耐えるあいだであれど

あえてニコリととくずして話す

 


取り立てていうほどでない特技について

やけに惹かれて褒めすぎてしまう

 


鳴く虫の場所などかなりどうでもいいが

迷わずふらっと行った背中

 


覚えてはいないが、そう沈黙でさえ

自明にふたり交わしたことを