2020-09-12 「micro」 毎日の詩 いぼいぼと 分たれていながらつながっており ときどき毛が生えていた 分節があったために、表面は自在に波打ち、翻った ひとつひとつはいつしか死して ひとつひとつはお前ではないか ひとつひとつはまたも生まれた 裂いたら、血が出るか汁が出るか 塩気があるか、はたまた甘いか 舐めれば、熱いか冷たいか 脈があるか、それとも震えるか 嗅げば、噛めば、撫ぜれば、見つめれば、殴れば、指させば、叫べば、褒めれば、愛せば、頬ずれば、抱けば、吸えば、爪を立てれば、捨ておけば その小さな表面は物語であるか