2020-11-28 「下戸」 毎日の詩 酔えない男 わたしは酒の飲めぬ男としてあなたと過ごしたい 間抜けに、今にも爆ぜそうに溢血する赤ら顔で微笑むことなく、そんなわたしの記憶をあなたの脳みそにいっぺんも残すことなく生きてみたいと思う 酩酊を捨てて、揺れる月と別れて、あるいは、想像をやめて あらゆる輪郭が有耶無耶には融けぬ無粋を抱えたままで 素面の頭で微笑んで 贅沢な受容を望む