2020-08-14 「結実」 毎日の詩 つまんだナッツが深夜の果実 最も静かな栄養素を湛えている 白い壁、赤土の記憶 暗闇に浸けたから、今は青白く 太陽の香り、月の色 手のひらで、いつだって居心地が悪い 地面がかたい、土が柔らかい たとえば全てひん剥いた後に残る裸 心臓を動かしているあからさまな原理 性と快を司る機関 実っては暴かれて、つままれる果実 核心は今日、並べられた 最も静かな栄養素を湛えている