朝ノオト

空想に遊ぶ

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「肉を煮る」

夜、スーパーで塊になった肉を買う 豚肉が最も嬉しい、白身の入ったバラ肉 高すぎないが、少し思い切るくらい多く買う ネギとニンニクとショウガもあると嬉しい ネギの青いところをざっくり切り落として、 ニンニクとショウガは好きにして鍋に放り込む そこ…

「リモコン」

願いの叶うこの家で 暑さや寒さばかり気にしてしまう 遠い宇宙の静かなところ 光あれとか言ってみたいわ

「黄色い石」

(てん、ててん、てん、てん…) 近ごろの日々は泡ですと 残った匂いを思い起こす 点滅する街の明かり、意識なき声は今日も夢のようです 足取りは確か、誰(た)が何を見て てん、ててん、てんは黄色い石 踏みしめるは、やけに黄色く この日々は拍動ですと 続くこ…

「Swing」

季節が冷め、色づく 愛おしいね、君いないけど 空振りtimes 手のひら どこ行けば満足? 無重力な心はnaked、爽快ではないよ ねえどうして、迷走して 熱いシャワーでうやむやにして ほららまたお腹が減っているよ 時間が経ち、解けてく 真理だね、そう生き物 …

「母体」

与えても与えても与えても 創っても創っても創っても 育てても育てても育てても 愛しても愛しても愛しても 描いても描いても描いても 歌っても歌っても歌っても 称えても称えても称えても 減らない

「砂漠の月」

満ち満ちた蟹 真皮 流れては玉になる 甘い痛覚は虚飾です あなたは辞書を見ていました 腕が足りないから顎を使いますが 時が止まらない 月はまた暗くなり すべての砂は忘れ去られます 遠くに水分を感じて 潤っている器官にできるだけ綺麗な名前をつけてくだ…

「エセロ・キロ」

アオパス アオパス キセリキス パラサキサ ミライダオ アマン ホンスートネ ラライオ ラライオ マナターナス ゼッタリオ ウミン カナナ マジナータ ダダイ ラトーリ ケサナ カチア エテテ ラス エテテ ガッタ エモーテ ケルク ヌラッカ コトルケ ボイ エマッ…

「見ていた」

もやのかかった静かな街の 朝鳴く鳥は見ていた 目覚める学生のまぶしい景色を 暮れてきた雲の大きな日の 目覚めてきた若者は見ていた 17時のサイレンに遊ぶ子どもの影を 椿の大きな公園の影で 帰りたくない少年は見ていた 食糧を買い込む母の足取りを 見えず…

「金木犀」

黄色い服を着て! 実態のない果実です、喜びの形をしています 鮮やかに肌を撫ぜる気配が街にいる 景色はゆっくりと黄色い光を吸い込んで 汗ばむ記憶を隠した 今朝は涼しいですね、今朝は涼しいですね

「湯舟」

とか米、洗い物、ゴミ出し そこいらにホコリがかぶって 果物が腐りつつあり、葉も乾く あくせくと日々がはやい 乾いた花は褪せたまま美しく 構成された家具も変わらない 積み上げた本は今でも興味深い 変わらないものが愛おしいと 湯船にて 染み入る温度に、…

「compsition #10」

容器に詰まった濃い液体が静止している これは正しい状態ですかと問う 容器を傾けると震えて爆ぜる (今日を超えられない全ては正しくはなかったですか) 若き日の葡萄 日が燦々と照って温まる すくすくと育つ果実は目を閉じている 雨風にさらされてなお育って…

「being行」

松、松、松 23時のいまこの場所で わたしはタバコとサングラスが欲しい 腰掛けても意味のない光が多い 得体の知れないにおいが多い コンクリートが光っている幾何学形 あきらかに広くて硬い地面の上でわたしの体が小さい 月が眩しくて、街頭はさらに また不…

「あっちこっちスイッチ」

それを押すと何処かへ飛ぶ あなたの知らないどこか あなたを知っている人の知らない地面の上 あっちこっちスイッチに人だかり ここは窮屈だけれどもうすぐきっと ここではないどこかへ、まだ見ぬところ またひとり飛んでゆく

「犬どろぼう」

かわいいものを丸ごと全部わたしのものにはできませんか? そこをなんとか、どろぼうだってやりますから 幾星霜に丸くなった毛玉はそれぞれの主人を見つめて深く愛している こんなにかわいいものを丸ごと、どろぼうすることは、ついにできないことをよく知っ…

「バナナ」

困っちゃうな、マイバナナ 食べ頃がわからないまま、少し手遅れになる 1日2本はきついよ、2本目はイマイチ 困っちゃうな、マイバナナ でも便利すぎるから、いつもそばにある めっちゃトロピカル、出来すぎた果実 Oh バナナ、Ah バナナ もう夢中でこんな時間 …

「血」

流血はポップでない こちらはまだガチでないのにちょっと体を裂けば馬鹿正直に赤い血が流れる 嘘みたいに強い色がすべてを汚す いつになっても血を流す想定などない 地面であれば転びたくない 刃物であれば躱したい 殴打であればいなしたい 袋であれば破れた…

「ベッド」

太陽がどうした 一息、12時間の睡眠でどこにゆく ここは海、軽い砂浜に 外は暗いが、肉体の問題、内在する繊維は心 毎日が染みしみ、どこに何が マングローブに巣、砂浜にゴミ、足の裏は感じている 軽快に動く道具、チョキチョキと紙を切るように空を剥けた…

「ミミ・バンド」

やってくる、やってくる、ミミ・バンドがやってくる 止めない体の動き、頭を振ってかき混ぜる イカした祭りはこうするんだ ぼくら裸で発光してる 終わらない悪夢のようでもあるね やってくる、やってくる、ミミ・バンドがやってくる 坊ちゃん、嬢ちゃん、お…

「長い棒」

おそろしく長い棒についてわかっていることは、それがおそろしく長いということである どのくらい長いというと、おそろしく長い そこに見える木や、きみの背丈と比べるとどうかは知らないが、おそろしく長い 測るよりも先に、おそろしく長い 今日も明日も明…

「ドリップ」

スパイス、スピリチュアル、スーサイド 混交して放つ芳香、粉どうこうして、chill…速攻わかる、音色とか希望 期待値、スピり治癒ある、泥酔、 夢みたい、脳に味蕾、興味ない、文字とか 平静にてtasty、まだ、nasty、足りない 濃い水を満たす、any fruits、そ…

「OEDO」

ヘイちょっとそこの若いお方、陽気な歌を聞きなよベイベー おれはイカしたお江戸ボーイ、ギラつく太陽 連れ立って東からくる、そう東から ここらじゃいちばんデカい襟なびかせて 細かいことはどこ吹く風、舐めりゃ都会の味がする 悲しいこともあったさ、そり…

「movement」

白くながい槍で空を突き続ける 空が青いときだけくりかえす 出来るだけ体を伸ばして、届くところまで 槍は先端にかけてしなるし、それでなくても重い 装飾も何もない槍は滑らかな棒という格好で、手が滑る それでも構わず運動を続ける、これは少し気持ちが良…

「in sunny」

昼の色が黄色くなって かなりよい季節がやってきた 明るいうちからズボンを履いて 木のあるところに向かう 日差しは眩しくて目が開けていられないが 木漏れ日の時になると いつもの曲を思い出して口ずさむ 背筋が開いてゆく 気持ち良さがわかってゆく まだい…

「ふたり」

休日の問い、もう朝は過ぎてる ねえ、わたしの足の裏 乾いているか、湿っているかご存知? ペタペタ歩くわたしの知らない乾きでも、触わってみればわかるから 足の裏を触り合ったりする 指、湿った肌からカサついた踵を撫ぜてゆく 目的のない、曇った道を歩…

「さんかくけい」

シンプルな線は清潔です 白と黒は寡黙ですてき 無駄がないことは正しいことなので 全てさんかくけいに 美しいことの規則 原理を剥き出しにして、包まないで それわわからないし、余計だから さんかくけいが乱れるとよくないから 触れるものぜんぶを 観葉植物…

「るる」

融ける時計 猿が果実を振り回す 水牛は流れの中に夢を見て 日陰がいつしか乾いていた 喉の奥に咳の気配を抱えたまま 正体不明、知らぬ時間へ 古くなった食べ物を食べること 不健全な解離を飲み込んでは償うように 食む、食む、食む 眠りながら、目覚めながら…

「友達」

(あなたの命に対して僕に言えることがないです。) (あなたが暮らし、稼ぎ、眠り、そして苦しむことに疲れてしまったのだから、幸せの気配さえ途方もない先に感じているのだから、継続をお願いすることは残酷です。) (ある程度の面倒を僕が取り払ったとして、…

「窓」

自我目覚めたとしたら ここは窓 あなたは好きですか窓 いろいろな窓 小さな窓、大きな窓 横長い窓 まだ明るい街が いつもくる鳥が 劇的な夕焼けが あるいは疲れて曖昧な風景が ここから見えます 自我はどうですか 好きですか

「Analogical_Nou_miso」

おまえは女A = 女_Twitterでよく見かけるような_目の下の腫れた_黒髪で色の白い_かわいい女 →発する言葉が{後ろめたくとも/くだらなくとも/切実でも}、限りある美しさの香りで劇的に光っている おまえは女B = 女_Twitterでよく見かけるような_目の下の腫れた…

「海綿体」

わたしたちはお酒などでふわふわします 心を言葉で満たしていれば安心です ここで笑えばスッキリします ゆっくりと息をしているのもいいです でも、もっと走り回ったりした方が血は巡る わたしが走る、あなたも走る、なんと大人の体で、同じような速度で! …