朝ノオト

空想に遊ぶ

「砂漠の月」


満ち満ちた蟹 真皮 流れては玉になる

甘い痛覚は虚飾です あなたは辞書を見ていました

腕が足りないから顎を使いますが 時が止まらない

月はまた暗くなり すべての砂は忘れ去られます

 


遠くに水分を感じて 潤っている器官にできるだけ綺麗な名前をつけてください

 


小さな蜥蜴と堅い植物が沈黙して 青白い交流がつり合う

長らく 長らくは 風の優しいよう

 


さらば東へ ゆきて乾く背中

月光 夜は冷えて 美しい線は描かれる