「experiment 03 : free line」
313
2021/05/15
1
深夜に月の話をするときに思い出すのはクロワッサン
三日月という意味らしいその言葉は、そこに浮かんでいる欠けた星のことよりもむしろ、バターの香りと塩気やサクサクとした感覚を呼び起こす
塊のあるチョコレートを包んでいるととても良いなと思う私は、コンビニの灯りに照らされて、また一つ甘い過ちを犯してしまう
2
夜の月は曲がっていてそれはバナナ、バナナン。黄色い雨は止んで、傘をたたむと空気はしっとりしている。森や土。
チンパンジーはジャングルの樹上を這う有毒な赤い花を咲かせる一年草が枝垂れて筆の描くような。
紙は白くあるので牛乳は冷たいときに飲み込むと気持ちがよくて好き。
3
よるはくらいみをかんがえるときはみがきをしなくてはいけないみをかんがえるーるはないみをかんがえるときみはなにをいみをかんがえるときづけばよるがあけてがみをかいたいようがあかるいへやのかべがひかるいくうきをすいきている