2020-12-17 「白昼の月」 毎日の詩 金玉、あるいは性器、静止している 遠い世界で、青い霧中で、いつでも見えるところで 乾いた肌、薄い身体 肋骨が浮いている、背骨が曲がっている、腹に脂肪が付いている さりとて愛しているのだろう その美しさゆえでなく、興味深さゆえでなく いつでも見えているから、知っているから、親しいものであるから 遠く、複雑で、形ある 屋根の上にも、休日の道の向こうにも浮かんでいる 白昼の月、空は乾いている