2021-01-11 「忘れる」 毎日の詩 傷ついた植物、歪に伸びて 表面は歴史を刻み、愛おしや 膨張する夢、不安に綻びて 予熱は予感を帯び、愛おしや もう忘れたものが多く、この体が動いている 触れられれば忽ち 空気の間に励起する わたしは青い森、若い鳥、街が立ち上がる こうも自在、こうも愉快 あの砂の城、とまらぬ不定形に歓ぶ もう忘れたものが多く、この体が動いている 触れられれば忽ち 空気の間に励起する わたしは白い泡、古い鉄、群が立ち上がる