朝ノオト

空想に遊ぶ

「綿」


なにゆえに夥しくひろがるか

私たちは風を浴びたいのである

吹き遊び木々を枯らしたその流動を抱き締めたい

 


なにゆえに柔らかく白いのか

私たちは日に曝されたいのである

照りつけて壁を朽ちさせたその熱量を留め置きたい

 


なにゆえにいつしか舞い散るか

私たちはこれを続けたいのである

謳歌して空を讃えるこの体がまた在りたい