2021-02-28 「いのせんす」 毎日の詩 つながる声の先を辿ればひとり いつも白いところにいる 生産された色たちは行き交うその形態の最中 覆い被さるこの身の下で探索する 坂のある街がいい 緑の多い神社がいい 誰もいない構造体がいい まだ新しい表面だけを集めて世界の美しさを想像する彼 その肩の小ささを思いながらわたしは確固として、削る風のなか、空に現れるもののことを眺める (嵐がある、痛みは浸潤し、異物を撒き散らす、内転して、のたうち回る内臓の気配) 覆い尽くす声をたどる