朝ノオト

空想に遊ぶ

「いのせんす」


つながる声の先を辿ればひとり

いつも白いところにいる

 


生産された色たちは行き交うその形態の最中

覆い被さるこの身の下で探索する

 


坂のある街がいい

緑の多い神社がいい

誰もいない構造体がいい

 


まだ新しい表面だけを集めて世界の美しさを想像する彼

その肩の小ささを思いながらわたしは確固として、削る風のなか、空に現れるもののことを眺める

 


(嵐がある、痛みは浸潤し、異物を撒き散らす、内転して、のたうち回る内臓の気配)

 


覆い尽くす声をたどる