2020-12-07 「蝸牛」 毎日の詩 体液の沸騰した蝸牛の動き回ること 空気に耐えない鳴き声をまた虚にして甲殻は重くなる ついに手も足も出ず吊られる 食欲の中に空間がある それは視覚というよりひとまとまりの時間であって 現在から分岐する力線を持っている ゆえにさまざまな可能性としての希望でもある 伸びいでる目を巡らせど、思い出すものがそこにない 曖昧な体に触れるものは硬く重く、よく知っている またひとつ、引き摺ってゆく、現在地