朝ノオト

空想に遊ぶ

「蝸牛」


体液の沸騰した蝸牛の動き回ること

空気に耐えない鳴き声をまた虚にして甲殻は重くなる

ついに手も足も出ず吊られる

 


食欲の中に空間がある

それは視覚というよりひとまとまりの時間であって

現在から分岐する力線を持っている

ゆえにさまざまな可能性としての希望でもある

 


伸びいでる目を巡らせど、思い出すものがそこにない

曖昧な体に触れるものは硬く重く、よく知っている

またひとつ、引き摺ってゆく、現在地