遠い昔のこの星のまだ余りが多かったころ人は
大陸中にレールを敷いて乗り物を走らせ
町中に管を通して水やガスを隅々に巡らせ
空にはワイヤーを渡して電気を流した
電子的な糸電話は解かれて、かわりにあらゆる地点が繋がれた
孤独はみなにゆきわたって、星は夜
かつてなく明るく輝いて、それからすこし経って、広くなっていった
白熱した土地の多く、我々もまだ人間である
いくつかのコンクリートの上を通過した時、いくつかの複雑な温度を失った
杯の液を傾けるとき、別に言葉を発するな
鉄の弦を鳴らすとき、別に言葉を発するな
その体を撫でるとき、別に言葉を発するな
時が満ちているところで息をしろ