「野鳥になつかれたい」
ものすごくひとり同士、アスファルトの上
鳥がいる
どこから来ただとか、なんて名前だとか、どういう声で鳴くのだとか、君に特に興味もないまま
その羽が美しいと思っている
空の明るい今だけは仲良くしよう
静かに青い色にきっと私たちだけが気づいている
あの河のきらめきにも、黄色くなった草の香りにも
ただ同じ方向を向いている
この時間だけ、何も残す気のない同席を
風が強いので肩に乗って
傍で跳ねてくれたら、歌ってくれたら
向こうに見えるあの橋を越えるまで