2021-03-24 「あまい」 毎日の詩 せっかくやわいにじむしふくこうだ 痺れるような指先までを深夜に浸す 解けた言葉は容易に触れて、記憶しえぬよろこびを ありし記憶は記憶を呼んで一箱のこの部屋は満ち満ちた 映る像、人々は凪いで一つ一つは美しい、生きていた、生きている しびるいきからゆううつてあまいか この部屋の大きくを占める直方体のような ありえなく邪魔で、感性で愉快 躱し、眺めて、面に角に触れる滑る 頭は溢れて体のときがやってきた しびれた肌がこの部屋で、うごき続けて食べてゆく