朝ノオト

空想に遊ぶ

「あまい」


せっかくやわいにじむしふくこうだ

 


痺れるような指先までを深夜に浸す

解けた言葉は容易に触れて、記憶しえぬよろこびを

 


ありし記憶は記憶を呼んで一箱のこの部屋は満ち満ちた

映る像、人々は凪いで一つ一つは美しい、生きていた、生きている

 


しびるいきからゆううつてあまいか

 


この部屋の大きくを占める直方体のような

ありえなく邪魔で、感性で愉快

躱し、眺めて、面に角に触れる滑る

 


頭は溢れて体のときがやってきた

しびれた肌がこの部屋で、うごき続けて食べてゆく