2021-06-10 「爪」 333 2021/06/04 暗闇に雨、 聞いてない雨が降って私、玄関に駆けてく 走る体、感じているわたし、5秒間 「走る」がいなかった、からだ 「走る」がこうでなかった、わかる 「走る」が抜け落ちた、からだ 山の坂を駆け降りた帰り道を覚えている 私と同じくらい体が青年の 重力にとろける感度と実践のモーション 「走る」のないからだの中で物想う 掻きむしる頭、入力するスクリーン、裂けたビニル 握りしめ食い込む行動 爪が伸びているからだ どこまであっただろうか 何度も切って、また伸びている