朝ノオト

空想に遊ぶ

2021/10/29

詩を書こうにも何か同じようなものしか書けない かれこれ5、600篇くらいは書いてきたもんだから手ぐせのようなものはある、書こうと思えば書ける ふとした時に頭をよぎる言葉を新しいうちにとっておいて、インクみたいにポタッと垂らすと滲んで詩らしいもの…

「our age」

365 2021/07/07 滞留して腐ったはじめましてがいよいよ街に積もっている まだ知らない地図は白く書き換えられる中 かろうじて清潔な屋根の下に団欒と緑が生まれている 今年も本当に始まった梅雨が、これが最後だとよい喧騒に蓋をした 雨が降っているが、まだ…

「/ age」

364 2021/07/06 そそそ世相に位相して デジタル吐いたバグ、ちょっとloveだったかもね もう見逃して、もの忘れて、そういえばNow Oh メーデー、漂流して、おや迷々 ここはどこ 波波波、はもう飽きたわたし どちらかと言うと海にいたいわ、お魚さん Oh ヒュー…

「野生のドレス」

363 2021/07/05 生まれたわ、わたし、また、水にかえします また一度、また一度、また一度 晒して、晒して、晒して、仄かに光る可能性、溶けたベイビーちゃんたち 「暗い詩を書いている場合ではなく」 「明るい未来が待っていることを歌いましょう」 たとえ…

「be proud」

363 2021/07/04 おれは加害者として生きる、をする 心が弱く、人のせいにするのがうまい それをしているとつまらなくなってしまって、つまらないとさらにしょうもないことをしでかし続ける おれは加害者 おれは選ぶし、行動をする 望むと望まざるに関わらず…

「桃の季節」

362 2021/07/03 桃の季節がまたやってきました おいしい桃があちこち並んで あいも変わらずかわいい果実、ぜんぶ買いたい 丸くて、やわくて、産毛で、桃色 きみは本当に変わっていなくて、とても好き 去年も好きだったし、一昨年も好きだった、たぶん、来年…

「案外、大人になれない」

361 2021/07/02 朝は早起きして散歩する その足でジムに向かって汗を流したら、シャワーを浴びて、朝食をとる 淹れたコーヒーを片手に本を読んでゆっくりしてから仕事を始める という計画を紙に書いて壁に貼ったりしているが、夜はなんだか眠れないし、朝は…

「白い布と徘徊」

360 2021/07/01 はじめまして、このような格好で すっぽりと被る白い布であって、別にシーツではなく 清潔であって、もう少し恐ろしい布であります はじめまして、すがたかたちはありません すっぽりとかぶる布であって、別にそれだけでよく 潔癖であって、…

「クロール」

359 2021/06/30 肩の先、断片、鳥が啄んで 息継ぎをするあなた温かいところへ 乾かしてみたい いつか躯体を いつか指を 囀る鳥が何かを言っている彼方(あなた) 飛沫に溺れ泡を聴く此方(こなた) 振り回して積もらせて戻ることのない アルミニュウムの輝き、肌…

「怒り」

358 2021/06/29 am2時 始点・→ 怒りがはじまる 負い目とphysicalを置き去って失踪 脊梁の青々、未明して直行 敢然と懊悩、からの嘔吐 倦まれ変わる異形を渇望して、怒、do、怒怒 継続 と夜明け、鳴って → まみれ、崩れ、横転ゆえに進展するような清潔 呼吸が…

「緑 into the house 浸交」

357 2021/06/28 ものいわぬ得体の知れぬ生き物のこと 眠り目覚めるときに伸びている指先はどこに向かうかわからないまま たとえばあなたが白い壁だとすると、植物は緑、当然に這ってゆく、余白として 蟻が砂糖に群がっている 肉が腐る、道に罅(ひび)が、部屋…

「海月」

356 2021/06/27 川 流る しろい しろい 累、累、累 無為、、滞留/死? の水景 光る汽水 浮遊は覆い尽くす、静謐は押し潰すこちらは果汁として 水面の彼岸、関係はないが考える 白く膨らむ夏の色 肌に触れると溶解し水景 対流に遊ばれる肢体 夕闇、群れ描く斑…

「交感」

355 2021/06/26 バーチャルな美肉、すばらしきイマージュがフルーツ さっきより奥まで吸う、肺、何 踏み込んで漏れた吐息、6月、涼しくない風 黄色い沼が傾く 重力は正しく向く 目と耳が垂れた犬がついて後方はlargo 街にゆこう 物質がとろん 混交に あいま…

「犬の散歩スタイル」

354 2021/06/25 硬い柔らかい布を丸めておおう最低限の中です 容量のある滞空とともにあって自由 あらゆる匂いを通り過ぎます コンクリートはコンクリートであって、草は草です、草の匂いがします おまえはみている われわれがいちばん表面にいるかもしれな…

「思い.docs」

353 2021/06/24 たとえばすべての生き物に対して同じくらいおそれや愛情を持っていたとしたらどんな人間にうつるだろう、どんな気持ちだろう やけに美しい小鳥をおそれる人間だなあと朝のあなたは不思議がるかもしれない 大きな犬にも怯えずに撫でにいく勇気…

「デカダンス!」

352 2021/06/23 デカい原っぱ、デカいスピーカーでデカい音を鳴らしたがデカい空に吸い込まれてシャカシャカ鳴る デカい地面をおれのデカい足で踏みしめても返事はない、かかとが痛い! いちばんデカい声で叫んでみるが渋谷、デカいスクランブルピーポー少し…

「ローファイ」

351 2021/06/22 2km先、あの街の四角形、角丸い よく晴れた空色にガラスは1枚、14:34だけを映す 親は子に何か言って、チャリは同じスピード 白い日のことあなた黒を着ていた 弾けもしないギターアンプからYoutubeの音楽は環境音として、解けて、夜更け、あら…

「枝豆 / 粘土」

350 2021/06/21 鞘なしに生きてはゆけぬ柔肌で、だが薄皮も脱し緑い パーソナルスペースを剥ぎ取りたいと思います 外科的試みは臨むべくもなく、脳を切ればいいですか、枝豆のつるりとしたカタルシスに嫉妬する、剥いてくれ 精神科の先生方と私たちの間には…

「猫の印象」

349 2021/06/20 一本の道は想像の猫の線 おまえは悠々と歩くだけ 不足だらけのまっすぐな道には突然が多く、そのたびに最も新鮮な目を見開いている 悠々と往くおまえ、その丸すぎる手でのばす想像は及ばず、驚いてばかりいる (その間、犬は知らないままはし…

「棒と先端の黄色いボタン」

348 2021/06/19 長い棒の先端にボタンがある、黄色いボタン ボタンは押せるもんで、押してみるが特にナニも起こらないけれど、ボタンを押すことは嬉しい おれはボタンを押す 朝起きると一度押す、お昼ご飯を食べる前と後にも一度ずつ、そして眠るときに3度押…

「キアヌリーブス」

347 2021/06/18 何にでもなれるので何にもならない なぜなら近所の公園で最も美しい時間を過ごしたい 焼き立てのパンを食べていたい 病めるときも健やかなときも愛する人と共にいたい お気に入りの靴に穴が開くまで履いていたい わたしたちははじめからキア…

「唇に手を」

346 2021/06/17 どこにわたしたちはいますか 出来るだけ長い間、唇を重ねていたいと思います するとわたしがいる感じがしますし、あなたがいる感じがします でも、生きている間に長くはそうしていられないようです 全てのことを忘れるようにすることもあるけ…

「壁を見る」

345 2021/06/16 壁の前にて壁を見る 草原やおおらかな運動を想像したりする 壁の前にて壁を見る 壁の質感を凝視し、撫でてみる メトロにて車窓を見る 知らない街を眺める子どもがいる 公園にて緑を見る 木々の前、風が吹くところに人が集う 壁の前にて壁を見…

「よかぜ」

344 2021/06/15 無重力、水槽の中、凪いだ雑踏のなか往来は一つひとつきこえる 上野の木は黙って膨らみ、蓮は上を向いている 夜空よりも本郷方面は輝いて、此方にはアパ なんとなくをめざしてわたしたちはここにいるような気がするので、この広すぎる池のそ…

「ハイスクール御大」

343 2021/06/14 やつは怪物、親指が2本ある いいねも2倍、フリックも神業 やつは怪物、風呂は47度の江戸っ子気質 ちゃきちゃき上々、はだけても宵宵 やつは怪物、肌が緑色で姿勢が良い 紫のパンツでキメる、姿勢がクール やつは怪物、2年の中心、よく笑う 人…

「無理w」

342 2021/06/13 ぽぽ、ぽぽ、湧く、咲く、テカ ぽぽ、ぽぽ、明く、咲く、テカ コンクリート耐性、温帯性、楽観系? 超クール大臣、お大事に、てかグランジに? ほったって、みったって、ぽぽ 赤い、黄色い、青いね、まぶしっ 昨日病んで、超寝たら、元気出た…

「うつくしき日々」

341 2021/06/12 無能であることがこわい 目が見えない 手足が動かない 言葉を持たないような だが明日も行進は止まらない 無能でいることがこわい 息ができない ベッドに入れない その許しを持たないような だが明日も更新は止まらない こわばる体の中で自己…

「きめごと」

340 2021/06/11 ひとつ、詩のこと 1年間、毎日欠かさず一篇の詩を書くこと 最後には365篇を束ねて本にすること それだけ たくさんの知らない詩が生まれる たくさん残る これはとてもよい ふたつ、わたしのこと その次の1年間、毎日7時間半は寝ること 不足…

「Gi」

339 2021/06/10 これ限りのGi 穴を掘って埋めたGi 使い果たして眠るGi 寝ても覚めてもGi 報われなかった人たちのためのGi 回転するGi 21世紀のGi ギなのか、ギィなのか、ギーなのか、はたまたジーアイなのかGi 生きるか死ぬかGi 日々をなんとなく過ごして少…

「鳥」

338 2021/06/09 落下する体が軽く、ひとつ羽ばたけばそれさえも揺らぐ No ここでない No ここでない 少ない肉で空を否定する 落下する体、なお軽く、ひとつ羽ばたけば絶えず揺らぐ No ここでない No ここでない か細い骨を抱え飛んでいる 落下する体、なお軽…